こんにちは。飯綱町の宅建士、土倉進太郎です。
いま、飯綱町の普光寺という同じ集落に、弊社取扱の中古住宅が2軒売りに出ています。片方は100万円、もう片方は800万円。
「安い方は何か訳ありなんでしょう?」と思うかもしれません。ところがこの2軒、条件面はむしろ共通点だらけです。違うのは別のところ。今日はこの実例で、空き家の値段がどうやって決まるのかを現場から解説します。
まず2軒を並べてみる
| 100万円の平屋 | 800万円の2階建 | |
|---|---|---|
| 築年 | 昭和40年(築61年) | 平成7年(築31年) |
| 間取り | 平屋5DK・延床44坪 | 2階建3LDK・延床23坪 |
| 土地 | 316坪+倉庫2棟 | 63坪+倉庫1棟 |
| 接道 | 前面道路の一部が実質幅員2m以下 | 南側公衆用道路+共有道路持分1/4付き |
| 設備 | 上下水道・電気 | 上下水道・電気・プロパン |
| 引渡し | 空家・即引渡し可 | 空家・即引渡し可 |

どちらも先月の物件ウォッチ8月号で触れた普光寺エリア。牟礼駅まで車で5分前後の、同じ生活圏です。
意外な共通点——「安い方だけ訳あり」ではない
先に言っておくと、この2軒の取引条件はほとんど同じです。
- 残置物あり・現況有姿でのお引渡し
- 契約不適合責任は免責
- 下水道に接続済み(この価格帯では実は貴重です)
- 即引渡し可
- 引渡し後は自治会に加入していただくのが条件
つまり「100万円だから特別に訳あり」なのではありません。田舎の空き家取引では、これがごく標準的な条件です。
では、700万円の差はどこから来るのか
① 築年数と建物の状態。差の本体はここです。
100万円の平屋は築61年で、基礎の傾きがある可能性があります。一方の800万円は平成7年築。現地で見ても状態はかなり良い建物です。正直に書くと、給湯器はおそらく使用不可なので交換前提、残置物もそのままですが、躯体の安心感がまるで違います。1階に12帖のDKと広縁付きの和室、水回りがまとまった使いやすい間取りで、窓の入れ替えなど断熱工事をすれば、雪国でもかなり住みやすくなります。

② 道。
100万円の平屋は、前面道路の一部が実質幅員2m以下(近隣の生垣が道路側に越境しているため)。車の出入りに大きな制約があります。800万円の方は南側の公衆用道路に接し、共有道路の持分1/4も付いてきます。しかも少し造成すれば、共有道路を介さず道路からダイレクトに進入できる敷地形状です。不動産の値段において「道」は、思っている以上に効きます。
③ そして逆転している点——土地の広さ。
土地は100万円の方が316坪で、800万円の63坪の5倍あります。それでも価格は8分の1。ここが都市部の感覚と一番違うところで、田舎では土地の広さは価格をほとんど決めません。決めるのは建物の状態と道です。

で、どっちを買うべきか(宅建士の本音)
移住が目的なら、800万円の方をおすすめします。給湯器交換と断熱工事を足しても、住める状態までのトータルコストはこちらが安く読めます。外壁の色は好みが分かれるところですが、何より眺めが良く、移住者に人気の立地です。
100万円の平屋が向くのは、「古民家が好きで、誰にも邪魔されずに自由に過ごしたい」方。316坪と倉庫2棟を丸ごと自分の城にできるのは、この物件ならではです。ただし基礎から手を入れる覚悟と、十分な予算が必要です。
同じ「予算800万円」でも、800万円の家をそのまま買うのか、100万円の家に700万円かけて直すのか。どちらが正解かは、あなたが家に何を求めるか次第です。迷ったら、両方見に来てください。現地でご案内します。
まとめ
- 空き家の値段を決めるのは「建物の状態」と「道」。土地の広さはほぼ効かない
- 取引条件(現況渡し・免責・残置物)は価格帯にかかわらず標準的
- 移住目的なら800万円、古民家暮らしを楽しむなら100万円+十分な予算
▶ 【飯綱町普光寺】土地63坪・平成7年築の3LDKが800万円
▶ 【飯綱町普光寺】土地316坪・倉庫2棟付きの平屋5DKが100万円
来月の物件ウォッチでも普光寺の動きを追いかけます。ご相談はツチクラ住建までお気軽にどうぞ。
※物件情報は2026年9月時点。最新の販売状況は各物件ページでご確認ください。
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